子猫絵本挿絵3ー窓辺の2匹ー色鉛筆で逆光を描く
「子猫のソイとクリ」電子絵本用の挿絵、3作品目「窓辺の2匹」です。
これは、逆光の色鉛筆画です。
この逆光の色鉛筆画を描く過程を順を追ってお伝えします。
目次
窓辺のソイとクリ2匹の元の写真
絵本を描くのに、ソイとクリ2匹の仲の良さがわかる写真を探しました。
2匹でじゃれあったり追いかけっこしたり、よく遊んでいましたが、それは動いているので写真には撮れません。
小さいですが、クリとソイが仲良く窓から外を見ている写真がみつかりました。
窓から一緒に外を見ているというのは、とても仲良しな証拠です。
なぜなら、仲良くなければこんなにそばにいないのと、猫には縄張り意識があるからです。
猫が窓から外を見ているのは、自分の縄張りを見張っているのと同じです。
ですから、よっぽど仲良しでなければ、こんな向き合う形で一緒に外を見ることはありません。
まるで恋人のようですね❤
でも、メス同士です。
鉛筆で下書き
まずは、鉛筆で下書きをします。
私はBかHBの鉛筆を使います。
今回は、定規を使って真っ直ぐな線を引きました。
下書きが描けたら、練消しゴムで叩いて薄くします。
色鉛筆で影を下書き
物体は、光を反射するので物として見えていますが、その反射の濃淡を描いていきます。
つまり、影を含めて色の濃淡を描きます。
光の反射の強い部分は白くなるので、画用紙の元の白い色を塗らずに残します。
光の反射が弱い部分は影のように色が濃くなるので、青を濃く塗ります。
薄い影になる部分は、水色で描きます。
カーテン・窓の斜め格子は、水色です。
クリの毛の影になる部分は水色で描きますが、身体の下に映る影は青で描きます。
ソイの毛は、色合いの違う青を何色か使っています。
ソイの毛並みを塗っていたら、山のように険しくなってしまいました。
先生に、色を塗るのに模様に沿って塗るのではなく、縦の模様を描くのに横に塗るとソフトに描けると教わりました。
色を重ねる
一番色が濃くなる部分から描きます。
ソイの黒い毛には赤を塗り重ねます。
窓の淵の木の部分にはオレンジを塗り重ねます。
カーテン・窓の斜め格子には、水色・ピンク・黄色(エメラルドグリーンの方が良い)を少し塗ります。
猫の毛の色をつける
茶色っぽい部分の毛をオレンジで塗ります。
クリは、少し黄色っぽいオレンジでクリーム色の毛を塗ります。
ソイは、赤に近いオレンジです。
それぞれ水色と重ねるとちょうど良い色合いになります。
水彩色鉛筆で外の風景を描く
外の景色は、草や花をイメージし、緑・黄緑・黄・黄橙・橙の色相のグラデーションにしました。
また、緑・黄緑は草のように縦長に、オレンジの花を丸っぽく表しました。
水彩色鉛筆で塗った後、筆を水で濡らしたもので塗って溶かしました。
とても鮮やかでキレイです。
しかし、メインの猫よりも目立ってしまいました。
仕上げの塗りとスキャン
外の景色は、水彩色鉛筆を塗った上に油性の色鉛筆で補色を薄く塗り、色彩を落としました。
補色を重ねて塗るとグレーになります。
緑には赤紫、黄緑には紫、黄色には青紫、黄橙には青、橙には緑青。
外の景色と窓の斜め格子との境を青で描き直しハッキリさせました。
猫の色を濃く塗り、影になっているのを強調しました。
カーテンの横幅の部分が短かかったので追加しました。
カーテンの影の部分(猫と木の窓の淵)を青や水色で描きました。
木の窓の淵部分にも他との調和を考えて色を塗り足しました。
(何を塗ったのか、大分前だったので忘れました)
スキャナで取り込むと、かなり鮮やかになりました。
まとめ
今回、初めて逆光の絵を描きました。
影を意識して描けば良いので、元の写真がぼんやりしていても何とかなりました。
水彩色鉛筆が鮮やか過ぎて困りましたが、上から油性色鉛筆で塗っても問題ないことがわかりました。
猫のシルエットは美しいので、絵になります。
いつも娘にダメ出しされていましたが、「この絵好き!」と言ってくれたのが、とても嬉しかったです。
次の絵からは、ちょっと悲しい場面に移って行きます。
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